沖縄性教協からのメッセージ

投稿者: | 2020-04-20

「私たちの研究への熱い想いを継続し、課題をじっくり見据えていきましょう」

 会員のみなさん、お元気でお過ごしでしょうか。
4月7日、 安倍 総理により、7つの都府県に「非常事態宣言」が出されました。沖縄県でも1日最多となる 12 人の コロナウイルスの陽性反応 が確認され、感染が拡大しつつあります。
 私たち沖縄性教協も、定例学習会や運営委員会を中止せざる得ない状況となっております。また、7月末に予定されていた、第 39 回全国夏期セミナー鹿児島大会も中止となりました。
 さて、“性” と“生”に関わる社会情勢では、 2019 年 3 月の性暴力に関する無罪判決を受けて、性暴力の根絶を求める「フラワーデモ(花を片手に参加者がそれぞれの思いを語る静かなデモ)(琉球新報、2020 年 3 月)」が、全国的に展開されました。ここ沖縄でも8月から毎月開催され、 2020 年 3 月には 名護市、うるま市、糸満市、那覇市の 県内4か所で延べ 250 人の参加がありました。呼びかけ人のひとりである北原みのりさんは「被害者は語れなかったのではなく、社会に聞く力がなかった。私たちは聞く力をようやく身につけることができた」と語りました。また、渡辺大輔さん(性教協幹事)は、性暴力の無罪判決を受けて、「抗議活動や制度の見直しを進めながらも、さまざまな権力性が複合的に作用する 、 性暴力がもつ負の影響力などについての学びが必要である」とし、これからも、性暴力に関する学びを深めていきたいと考えています。また、性暴力の問題は、「基地問題が沖縄ではなく本土の問題である ように、 性暴力は被害者ではなく加害者の、圧倒的に男性の問題 (沖縄タイムス、 2020 年 3 月) 」 であり 、男子(男性)の性意識の課題も浮き彫りにされました。
 それから、2019 年 3 月、東京都教育委員会が 14 年ぶり (高校・特支は 15 年ぶり) に 「 性教育の手引き」 を公表しました。性教協幹事会は、その「性教育の手引き」に対して、 6 つの到達点・成果と、 9つの問題点・課題を挙げ、2019 年 6 月にその見解を公開しました(詳細は『セクシャリティ 92 号』を参照)。東京で行われることは、全国的な影響を及ぼす可能性があります。今後、私たちも学習し、包括的な性教育実践を構築していきましょう。
 最後に、新型コロナウイルス感染症が終息するまでの間、定例学習会や運営委員会は中止となりますが、研究への熱い想いを継続しつつ、“性”と“生”に関する課題をじっくりと見据えていきましょう。
 今後、沖縄性教協で考えていきたい内容について、いろいろ な ご意見をお寄せいただきたいです。みなさん、これからも健康に気をつけて、過ごしていきましょう。

疑問・質問があれば 、下記のメールまで 、問い合わせください。


2020年4月17日

沖縄性教協事務局(船越)
Mail:okiseikyou2012@gmail.com

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